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1361話

三度聞いた宋楚詞の録音を聴き終えて、水暗影の涙は止まることを知らなかった。

彼女は姉として、こういった慰めの言葉を宋楚詞にかけるべきだったのに、と思った。録音機から流れる声は感情のない機械的な女声だったが、それでも血の繋がりを感じさせる親愛の情と、心からの祝福が伝わってきた。

宋楚詞は心から水暗影の幸せを願い、陸宁と共に歩み、少なくとも水家の血を引く子孫を残してほしいと言っていた。一般人には理解し難い水家の一族に、断絶の理由などないのだから。

だから、これから生まれる子どもには水の姓を名乗らせてほしい。男の子でも女の子でも、きちんと族譜に記録すべきだと。

もし自分が奇跡的に生き延びるこ...