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120話

「ロバ、これからどうする?前に進むか、それとも引き返すか?」

食事を済ませた後、林武の精神状態は先ほどよりも却って悪くなっていた。

考えてみれば当然だ。唐王を離れてから、ろくに休息も取らず、あの正体不明の怪物たちに魂を抜かれるほど驚かされたのだから。精神状態が良くなるはずがない。

この数日間のロバの振る舞いに、林武はもはやそれが元々犬だったという事実を忘れ、完全に何でも相談できる兄弟として扱うようになっていた。

それどころか、今の自分とロバの絆は、陸寧とロバの絆よりも深いのではないかとさえ思っていた。

ロバはもちろん話せないが、ただ顔を上げて日の沈む方向を見つめた。

林武はすぐに理解し、ため息...