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1054話

「君は元々人魚じゃないか、魚の一種なんだから。魚たちが君を恐れないのは当然だよ」

実は陸寧はこう言いたかった。

ただ、目の前にいる九幽夫人のあまりにも清らかで超然とした姿に、普段は「口が悪い」と評判の陸寧先生も、ついつい言葉を飲み込んでしまったのだ。

彼はただ冷淡なふりをして、先ほど彼女の足に見とれていた醜態を隠し、水面を見つめながら淡々と言った。「魚は人を怖がるものだよ。それが本能だ。信じないなら、足を上げて、彼らに僕の姿をはっきり見せてごらん。きっと慌てて逃げ出すから」

「わかったわ」

九幽夫人は今の彼女の清純な外見そのままに、あっさりと答え、右足を引き上げると同時に、左手で裾をつまみ上げ...