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1044話

お兄さんが良いことをしたのに、市の警察署に留置されている。秦小冰はいつものように安心して眠れるのだろうか?

一晩中彼女はひっきりなしに寝返りを打ち、まるでホットケーキを焼き返すかのようだった。ようやく夜明け前に朦朧と眠りに落ちたが、まるで今寝ついたばかりというのに、携帯電話から流れる陽気な音楽で目を覚まされた。

それは目覚ましのアラーム音で、起きて身支度を整え出勤する時間だと知らせていた。

「あと一分だけ、たった一分だけ寝かせて」

秦小冰はアラームを切り、かろうじて細く開いた目をまた閉じた。

一分だけ余分に寝ると自分に言い聞かせるように、心の中で「いち、に、さん、よん」と数え始めた——

コンコ...