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973話

「こんなことして、苦労するだけなのに……」彼女の心は感動で揺れ、美しい顔をそっと上げた。

「我が君のために狂おしく……」彼はそう言いながら、熱い唇を強く押し当てた。

彼女は微かに震え、思わず小さな嬌声を漏らし、力が抜けていくのを感じた。そして体内では、満月の夜の海面のように、静かに潮が満ちていくのを感じていた……

風が立ち、冷たい北風が川面から吹いてきて、彼女の長い髪を乱した。思わず、彼女は寒さに身を震わせた。

「少し寒いか……」彼は彼女の微細な変化を感じ取り、名残惜しそうに貪欲な求めを止めた。

「うん……」彼女は答えた。ストッキングにデニムのミニスカート、上は薄手のニットだけでは、...