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490話

「そんな話を聞いて、俺はすごく落ち込んだよ。でも本当に思わなかったな、こんな場所で君に出会うなんて。これぞ伝説の縁だよ!」

「そう」顧軒輝とこれ以上会話を続けたくない李羨羨は言った。「私、帰るわ。あなたも早く帰った方がいいわよ」

「俺は小さい頃からずっと絵を描いてきたんだ。デッサンも油絵も全部得意だから、分からないことがあったら聞いてくれよ」

「わかった」

「WeChat交換しようよ、連絡取りやすくなるし」

「また今度ね」

李羨羨は顧軒輝に微笑みかけると、そのまま前へ歩き出した。

その様子を見て、顧軒輝は少し困ったような表情になった。

明らかに、WeChatの交換すら断られると...