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314話

保安組の組長が突然現れたことに、二人の学生は恐怖で凍りついた。

男子学生はすぐにズボンを引き上げ、女子学生は足首にかかっていた下着を慌てて上げた。

「すみません……すみません……」

男子学生は必死に謝り続け、女子学生は頭を深く垂れたままだった。

「今すぐ警備室に来なさい!」

「やめてください」女子学生が急に顔を上げて言った。「もしこのことが皆に知られたら、私、誰とも顔を合わせられなくなります。先生、私たち初めてなんです。どうか許してください!」

「初めて?」向力は冷ややかに笑った。「あなたたち、随分と慣れた動きに見えましたけどね」

向力にそう皮肉を言われ、二人の学生は頭を下げるしかなかった。

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