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196話

李羡羡にとって、夢は偶然のものであり、人為的にコントロールすることは不可能だと思っていた。

だからこそ、突然彼女に連絡してきたこの人物は詐欺師ではないかと考えていた。

詐欺師というのは少し大げさかもしれないが、大言壮語を吐く人間と言うのは完全に筋が通っていた。

こういう人とおしゃべりするのはまだいいが、友達になるのは明らかに無理だろう。

部屋のドアをちらりと見やって、李羡羡は再び入力を続けた。

「あなたは人に好きな場面を夢で見させられるの?」

「毎回成功するわけじゃないよ。確率は半々くらいかな」

「じゃあ、まるで『インセプション』のドリームアーキテクトみたいじゃない」

「時々、自分のことをそ...