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170話

深呼吸をした後、趙揚は李羨羨の右足を下ろした。

彼の視線はすでに李羨羨のスカートの裾に留まっていた。

明らかに、趙揚は李羨羨が濡れているかどうか確かめようとしていた。

「小羨」

何度か呼びかけても李羨羨が反応しないのを見て、趙揚の胆力はたちまち大きくなった。

彼が李羨羨のスカートを持ち上げようとした瞬間、李羨羨の携帯電話が突然鳴り出した。

ほぼ同時に、李羨羨は苦しげな呻き声を漏らした。

目を開けないまま、李羨羨は着信音に合わせて自分の携帯電話を手探りで探した。

この光景を見て、趙揚はひどく腹が立った。

さっきは何度も呼びかけたのに李羨羨は目覚めなかった。そのため彼は李羨羨を好き勝手にできると思...