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1359話

この小僧、最初は確かに李羡羡を口説こうとしていたんだが、後になって考えてみれば、李羡羡はあんなに上品で清楚な人だし、自分は毎日ぼさぼさ頭で垢だらけ、油ぎったままだ。未婚の男ではあるものの、李羡羡を口説き落とすのは難しいだろうと思い、その気持ちを諦めた。とはいえ、李羡羡と少しでも長く一緒にいられれば、それだけでも幸せなことだ。だから張志霖から電話がかかってくるや否や、すぐに駆けつけたのだ。

「バッテリーが上がっているかもしれないし、タンクにもあまり燃料が残ってないみたいだけど、大した問題じゃないよ」と周正は言った。前回彼女のバイクのオイルリングを交換したので、バイクの状態はよく把握していた。

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