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1197話

「李羨羨が言った。

園長はそれから李羨羨を連れて二階にある年中クラスへと向かった。教室に入る前から、保育士の小さな叱責の声が聞こえてきた。園長の美しい顔に一瞬の戸惑いが浮かんだが、ここまで来た以上、中を見ていかなければならない。

教室に入ると、四、五人の子どもたちがおとなしく座っている中、一人の男の子が下半身を裸にして、泣きを堪えながらすすり泣いていた。その綺麗な大きな瞳には涙が溜まっていた。さっきまで叱っていた若い保育士が、今はその子にズボンを履かせようとしていた。李羨羨はそれを見て、胸が痛んだ。よほどのことがない限り、誰が自己の子を全日制の保育園に預けたいだろうか。

「先生、この子おも...