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1166話

その時、すでに誰かがテーブルの上にあった賭け札を回収していた。

「郭指導員、私は胴元じゃないんです……」蒋浩は慌てて弁解した。本来なら隙を見て逃げ出すつもりだったが、警察官が手に持っているあの黒光りする電気棒を見た途端、心が萎えてしまった。あの代物のおかげで散々な目に遭ったことがあるのだ!

しかし郭指導員が彼の弁解など聞くはずもなく、一言「連行しろ!」と言うや、警察官たちが一斉に押し寄せ、蒋浩を抱え上げるようにして外へ連れ出した。同時に、彼の携帯電話も警察に取り上げられてしまった。

一方、三麻子はというと、裏口で小用を足していたところだった。ちょうど用を足している最中、突然室内から騒がし...