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1020話

喜児が手に取って見ると、誰あろう、色哥だった!

色哥は用事を済ませると、先ほど喜児から電話があり、彼女も街に出てきたと言っていたことが気になっていた。これほど長い間触れ合っていなかったからか、もしかして彼女も自分に会いたがっているのではないかと、心の中でほくそ笑んだ。

彼は甘い妄想を膨らませながら、喜児に電話をかけた。だが彼はある事実を忘れていたようだ。徐多喜が中絶手術を受けてからまだ数日しか経っていないということを!セックスなど、もってのほかだ!

「もしもし、どこにいるんだい、ベイビー?」彼は気持ち悪いほど甘ったるく呼びかけた。感情は徐々に高めていくものだと、彼は知っていた。

「やめてよ、今...