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90話

「気を針に乗せる」という鍼灸術は非常に習得が難しいものだ。全身の「気」を針に沿って人体内に流し、針と気が一定の「和」に達することで、施術者の手から離れても針が落ちることなく、同時に施術者の気が針を通じて患者の体内に入り、通常の鍼灸を超える治療効果を得られる技術である。

「針を抜いたら、温かい水でお爺さんの体を拭いてください。先ほど針を打った五つのツボを、必ず時計回りに拭くこと。そうすればお爺さんの覚醒を助けます」閻京は栄錦の言葉を避け、そう言った。

「はいはい」林管家は急いで答えた。

閻京は針を取って片付けると、栄錦に向かって言った。「どんな処方箋を書くべきかはあなたならご存知でしょう。...