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678話

しかし、この観音門主はただ者ではなかった。閻京のあの兎が跳びタカが舞い降りるような雷のような一撃に対し、なんと避けることも躱すこともせず、生身でその一撃を受け止めたのだ。

「ドン」という音と共に、彼は虚空の中で閻京の一撃を受け止めた後、ただ空中でわずかに体を揺らしただけで、すぐさま虚空で体をひねり、手を伸ばして閻京に向かって掴みかかってきた。

その様子を見た閻京は思わず息を呑んだ……やはり観音門主の実力を見くびっていたようだ。先ほどの二掌には閻京の九割の力が込められていたのに、この観音門主はそれを生身で受け止めてしまった。明らかに金鐘罩のような外気功を修めており、しかもその技を炉火純青の域...