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677話

その駒は流れ星のように、厳京の足の急所に命中した。

厳京は足が急に硬直し、一瞬にして動けなくなった。

それと同時に、この若い道士は立ち上がり、一撃を厳京に向かって放った。

彼の掌は軽やかに見えたが、その力は暗流のごとく激しく、厳京の胸に命中した。

しかもその掌力は遅く見えて実は驚くほど速く、厳京が反応する間もなく打ち込まれ、糸の切れた凧のように後方へ吹き飛ばされた。

ばしゃんという音とともに、厳京は遠くの湖水に落ちた。だが男はちらりとも厳京を見ることなく、悠然と座り直し、あの少女との対局を続けた。

厳京は湖水の中でもがいた後、素早く岸に飛び上がった。

地面に倒れていた中年の道士は厳京を見て冷笑...