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65話

「爆薬だ」白浔は静かに言った。

「え?本当に爆薬が入ってるの?」先ほど白浔が中身は爆薬だと言っていたが、閻京はそれを冗談だと思っていた。しかもこの高速道路での移動中、もし途中で臨時検査に遭遇していたら……閻京は密かに冷や汗を拭った。次からは絶対に白浔と外出しないと心に誓った!

「もっと大きな声で言えば、この町全体に聞こえるぞ」白浔はむっとして言った。

「いや、まさかこの二つの袋全部が爆薬じゃないよね?俺、臆病なんだよ、お嬢さん」

閻京は髪が短いだけでなく見識も浅く、世間の荒波にもまれたこともなかった。この二袋の爆薬に受けた衝撃は大きすぎた。今は平和な時代だ。銃を不法所持するだけでも逮捕され刑務...