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626話

赤巴県、宝珠山。

宝珠山の地理的位置と傾斜のある山体のため、登山には適していなかった。ちょうど法会の関係で、閻京たちは車で来たものの、山道には数台の乗用車しか見かけなかった。しかもそれらは宝珠山の道とは反対方向に向かっていた。

「これはむしろ好都合だ。人が少ないほど、安全だからな」閻京は道沿いを見ながら、ほっと息をついた。

昨夜、傾城はすでにすべての準備について閻京に伝えていた。彼も油断せず、離と簡単に連絡を取り、軍が一部隊を臨時に派遣して秩序を維持することを確認し、胸をなでおろしていた。

実際、張新の赤巴県での人脈がどれほど広くても、軍が介入すれば、相手はもはや一枚岩ではなくなる。

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