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616話

事はひとまずここまでの相談となり、白浔たちは禅房へ戻ったが、誰も眠気はなかった。

翌日、夜が明けると雨は徐々に止んできたが、空はさほど明るくなったわけではなく、どうやらこの雨はまだ続きそうだった。

閻京たちは一晩中眠れず、夜明けになって閻京はようやく無理やり少し眠ったが、長くは続かなかった。十時頃には目を覚ましていた。

起きて顔を洗った後、閻京は食べ物を探しに厨房へ向かった。空印は彼のためにお粥と精進まんじゅうを残しておいてくれていた。閻京はお粥と一緒に二口ほど口にしたが、味気なく感じた。ちょうど立ち去ろうとしたとき、空印が背中に背負い籠を背負って入ってきた。

「和尚様はどちらへ?」閻京は空印...