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615話

秦哲は常に気分次第で行動するタイプで、肝心な時に頼りにならないこともあった。幸い、今までそれで大きな問題が起きたことはなかったが、今の秦哲はまるで生死を超越したような態度で、閻京の心中には確かに不安があった。しかし、彼らには限られた人手しかなく、これも已むを得ない決断だった。

秦哲は黙ったまま、ただ一人で闇酒を飲んでいた。閻京も彼に構わず、白浔たちの帰りを待っていた。

およそ一時間が過ぎても、白浔と離はまだ戻ってこなかった。閻京は何か起きたのではないかと心配し、外に様子を見に行こうとした。秦哲も一緒についていった。

二人が禅房を出ると、ちょうど白浔と離が戻ってくるところだった。閻京はほっ...