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60話

閻京の顔に驚きの表情が浮かんだ。林子勋を見直すと、この人物は並の人間ではないと感じた。

情人蠱は非常に珍しい蠱毒で、それを知る者もさほど多くない。しかし林子勋は自分が言及した数種の薬草だけで推測できたのだ。この男の医術は、自分に劣らないようだ。

「林兄貴は私が言った数種の薬だけで情人蠱を推測できるとは、医術はかなりのものですね」閻京は心から感心して言った。

「はは、とんでもない。私も当てずっぽうで言っただけさ。さあ行こう、その薬草が見つかる場所を知っているから、案内しよう」林子勋は照れ隠しに笑いながら言った。

林子勋の口調から、閻京は彼が自分の医術の高さを認めたくないのだと感じ取った。こ...