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598話

「空印は、阎京のような質問を聞いても、特に不思議に思わなかった。

白土村は長年外部の人間が入ってこなかったため、阎京たちが訪れたのは必ず何か目的があるはずだが、空印という出家人が自ら問いただすことはなかっただけだ。

「施主は何をお知りになりたいのですか?」空印は尋ねた。

「ここはかつて戦場だったと聞いています。また、幽霊の噂もあるため、村全体に人口がほとんどなく、さっき入ってきたときも生きている人を一人も見かけませんでした。つまり、伝説は本当で、ここは本当に幽霊村なのでしょうか?それとも、住民はみな引っ越してしまったのでしょうか?」阎京が言った。

「施主のおっしゃる通り、ここは確かにかつての古...