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582話

秦哲が泣いている間、閻京はただ気まずそうにそこに立って見ていた。慰めようにも、どう慰めればいいのか分からず、かといって何もしないのも失礼な気がして、二人はそのまま向かい合っていた。

十分ほど経ったころ、陳克正の部下がやってきて爆薬の準備が整ったと報告した。陳克正が指示を仰ごうとしたとき、閻京たちがすでに出てきていたので、爆薬はもう必要ないだろうと、わざわざ調達してくる必要はないと伝えようとした。

陳克正が口を開く前に、離がまず指示を出した。爆薬はもう調達する必要はないと。

閻京はそこで初めて、陳克正以外にも現場に多くの軍人がいることに気づいた。どうやら先ほどの爆発の規模はかなり大きかった...