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499話

「胡涂の家を出て、厳京と白浪はあの林を抜け、ボロボロのワゴン車に乗り込んだ。厳京はようやく口を開いた。

「警察はあなたが出した条件なんて提示してなかったはずだが、勝手に決めたんじゃないのか?」

「これは相手の好みに投じるというものよ」と白浪が答えた。

「どういう意味だ?」厳京は首を傾げて尋ねた。

「本当に骨董品を愛する人は、自分のコレクションを簡単に手放したりしないわ。たとえ品物の価値以上の金額を提示されても売らないものよ。だから彼女が骨董品を売ると承諾した時点で、彼女は骨董品が好きで集めているわけではなく、ただ適切な買い手を待っていただけだと分かったの」と白浪は説明した。

「そしてお前がちょ...