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490話

杜伟珏が正体不明の人物だということは、閻京にとって確かな事実となった。これで的のない捜索をする必要はなくなったが、閻京たちはすぐに杜伟珏の正体を暴くつもりはなかった。以前は閻京たちが表で杜伟珏が裏だったが、今や状況は一変し、閻京たちは計略に乗じることにした。

「もし杜伟珏も知っているとしたら?」離が突然尋ねた。

閻京が杜伟珏の正体を推測できるなら、杜伟珏も芝居に合わせて疑念を巧みに仕掛け、閻京たちを惑わせているだけかもしれない。そうなると、閻京たちはまだ杜伟珏の計算の内にいることになる。

「杜伟珏が二人目の謎の人物だとすれば、公儀廃に見込まれるだけの才があるはず。私たちが彼の正体を推測で...