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49話

秦正はここまで語ると、再び沈黙に陥った。閻京も急かすことはしなかった。秦正の話を聞いただけで、足の裏から冷気が這い上がってくるのを感じていたからだ。

秦正は丸々数分間黙り込んだ後、ようやく語り続けた。

「俺たち三人は松明を掲げて進み続けた。およそ三十分ほど歩いたとき、楚天罡が悲鳴を上げて地面に崩れ落ちた。俺と韓礼業は急いで駆け寄って確認したんだが……その時の状況がどれほど悲惨だったか、想像もつかないだろう。張守岭の遺体を見つけたんだ……すでに、すでに牙の鋭い何かの生き物に食い荒らされて、ぐちゃぐちゃになっていた……顔さえ、無傷の部分が一つもないほどだった。張守岭は仏教を信仰していたから、数...