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421話

「じゃ、一局やろう。でも先に言っておくぜ、ただで打つなんてつまらないから、負けた方が飯おごりだ」と閻京は白浔の隣にどかりと腰を下ろした。

「いいわ」と傾城は答えた。

閻京の自信満々な様子に、白浔は内心冷ややかに見ていた。白浔も傾城も、閻京の棋の下手さがどれほどのものか知っていたからだ。

「いつも通り、私が三子置いておきましょう。閻先生、どうぞ」と傾城が言った。

閻京は皇甫謐との対局を思い出し、今回は自分が黒番なので、さっそく三つの石を置いた。傾城はその局面を見るなり、少し眉をひそめて言った。「閻先生、これは詰め碁ですね」

「詰め碁じゃダメだなんて言わなかっただろ?俺の三子はもう置いた...