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403話

白浔と燕離人は野外キャンプの経験があったため、テント設営は彼らにとって何の問題もなかった。離に至っては言うまでもない。閻京は公儀岸が設営できないだろうと思っていたが、意外にも公儀岸は自分でテントをあっという間に組み立て終えた。傾城はというと、外の出来事には目もくれず、ひたすら聖賢の道を登るかのように、まずは周囲の状況を観察し始めた。

閻京は昨晩、店主から後山の火事の話を聞いていたので、何か手がかりを見つけられないかと思い、傾城の後ろをあまり離れずに付いていった。

傾城は山の斜面を左側から回り込んでいき、閻京は傾城から約十メートルほど離れて歩いていた。十五分ほど経ったところで、傾城は山の一角...