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338話

閻京は皇甫謐の脈を診たが、脈相は相変わらず穏やかで、不調の兆しはなかった。腹部にはまだ痛みがあるものの、すでに軽減していた。

「皇甫先生の傷はまだ完全に治っていないので、今日は放血を見送りましょう」と閻京は言った。

閻京が新たに調合した九霞觞は、霊草が不足していたため薬効が理想的ではなく、また皇甫謐の体も徐々に回復しつつあったため、頻繁な放血はかえって皇甫謐の体に良くないと判断した。そのため、閻京は皇甫謐の体への放血を一時的に見送ることにした。鱗が剥がれ始めたときに、もう一度放血すれば十分だろうと考えていた。

「義父の体に影響はないのですか?」と離が尋ねた。

離も皇甫謐の体を早く治した...