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299話

閻京のこの一言で、皆の疑念は瞬く間に消え去った。

閻京の言うとおりだった。ここにいる者全員が閻京の身の上を調査していた。閻京は確かに孤児で、実の両親は謎に包まれているが、閻青松夫妻に手塩にかけて育てられたのは事実だ。もし閻京が本当に方士の息子なら、どうして赤ん坊として閻青松夫妻に育てられることになったのか説明がつかない。

閻京が方士の息子でないとすれば、方士の息子とは一体誰なのか?

白浔はこの時、二つ目の品を取り出した。六寸ほどの絹布で、その上には古い文字が記されていた。白浔はそれを傾城に手渡した。

「これが方士が練り上げた不老不死の術の処方だ」と傾城は言った。

皆は大喜びした。幸いにもこの旅...