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17話

華夏医科大学の図書館。深夜になっても、館内にはまだ三々五々と学生たちが座り、静かに本をめくっていた。

「俺は閻京。医学部の学生だ」図書館の大門の外で、段清夏に呼び止められた閻京は、仕方なく自己紹介した。もちろん、入学事情については黙っていた。

「お時間ありますか?少し質問させていただきたいのですが」段清夏は率直に言った。

どうやら、彼女は閻京に食いついてきたようだ。

閻京は図書館の外壁にある巨大な時計を指さして言った。「すみません、もう遅いので帰らないといけないんです。また今度にしましょう」

閻京は歩き出した。女性に絡まれるのは非常に面倒なことだ。この段清夏は花のように美しいが、彼の...