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16話

陳璇は少し笑って、電話を切ろうとしたとき、ふと思い出したことがあり、尋ねた。「そういえば、宅配便は届いた?」

閻京は振り返って、テーブルの上にまだ開封されていない荷物を見た。「君が送ったの?」

「あのね、この前メモ帳で記録してるのが不便そうだったから。もうすぐ入学するし、いろんな場面で使えると思って。入学祝いってことで」陳璇は説明した。

「ありがとう」千の言葉を込めても、最後に口から出たのはこの二文字だけだった。

「病棟の見回りに行かなきゃ。じゃあ切るね、バイバイ」後ろで看護師が病室でトラブルがあると合図したため、陳璇はすぐに電話を切った。

「バイバイ」電話の向こうからはすでにツーツ...