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149話

「阎先生、大小姐が祠堂でお待ちです」

阎京が宗祠の外に着くと、青帮の若い衆が近づいてきて声をかけた。

阎京は本来行くつもりはなかったが、さっきの冷血のことをまだ伝えていなかったことを思い出し、足を向けた。

白浔は座布団の上で正座し、経を唱えていた。阎京は彼女の隣に歩み寄り、形式通りに跪いた。

白浔は彼だとわかっていたが、何も言わず、ただ真剣に経を唱え続けた。

「朱雀堂の副堂主が負傷して意識不明だって?」阎京は白家の位牌を見つめながら、小声で尋ねた。

「ええ、彼女は銃創を負って、病院には行けないから朱雀堂で治療することにしたの」白浔は答えた。

「なぜ僕に診せに来なかったんだ?」阎京が...