Read with BonusRead with Bonus

107話

診療所を出た頃には、もう辺りは暗くなりかけていた。

診療所が開業間近だったため、ここ数日は医薬品が次々と届けられていた。閻京と白浔は毎日診療所に詰めて、届いた薬を閻京の指示通りに配置していた。

白浔は最初、部下を何人か呼んで手伝わせようとしたが、閻京に断られてしまった。「人に迷惑をかけるのは気が引ける」と言い、どうせ暇だからと毎日診療所に入り浸っていた。白浔も青幇の仕事を一時的に顧剣に任せ、閻京に付き添っていた。

ここで閻京の弟子である阮宝生について触れておかなければならない。本来なら閻京はこの「宝」と呼ぶにふさわしい弟子に診療所の手伝いをさせるつもりだったのだが、宝弟子はやって来るなり...