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65話

こういった協力関係があれば、製薬工場の将来性は間違いなく良好だろうと王勝は確信していた。

Win-Winの状況こそが、常に全ての人が受け入れられる状況なのだ。

老王村への道はやや険しく、山の麓に着き、小さな売店の前で車を降りた王勝は、脇に停められたトラックを見ると、運転手が近づいてきて、にやにやと笑いかけてきた。

主任が手配した配送担当者だ。以前にも顔を合わせたことがあり、見知らぬ仲ではない。

「兄貴、荷物はここにすべてあります。老王村には上がれないんで、ここで降ろすしかなかったんですよ」

老王村のような道では、トラックはおろか、バイクさえ上れないのだ。

「ああ、ご苦労さん。戻ったら主任に俺か...