村の英雄

188話

「可能だと思うか？」

王勝は反問したが、その男は哈々と大笑いし始め、宴会のテーブルの横へ歩み寄ってグラスに酒を注ぎ、それから振り返って王勝を見た。

「可能かどうかは何とも言えないな。人間の欲望というものは、常に際限がないものだ。江海市のような小さな場所に他の勢力が現れるのは、我々が気にかけていなかっただけのこと。だが一度、我々が欲しいと思えば、誰に止められるというのかね？」

「もちろん、かつての狼王が現れれば、我々も少し譲歩せざるを得ないだろうな。だが今のお前は女の胸に溺れ、感情に縛られて、もはや昔の狼王ではない」

「女などというものは、所詮は股の下の物。なぜそんなものに自分を縛られる必要があ...