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180話

ただ、こんな大事な時期に、彼は嫂と落ち着いて過ごす余裕などなく、老王村の状況を心配していた。

「嫂さん、あまり考え込まないで。もう遅いし、先に寝ようよ」

そう言うと、王勝はテーブルの上の食事を片付け、嫂を抱き上げてそのままベッドへと向かった。

一通りの情愛を交わしたものの、王勝はあまり熱が入らなかった。今の彼の注意は完全に別のことに向けられており、心を落ち着かせることなどできなかった。

翌朝早く、春輝製薬の責任者から納品を急かされた。直接来ることができないため、夏凡は自分の従業員に荷物を届けさせ、同時に責任者側にも事情を説明しておいた。

荷物を積み込み、三台の車が連なって山を下ってい...