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146話

困ったような表情を浮かべる姿は、どこか可愛らしく見えた。

この光景を見た王勝は、思わず苦笑してしまった。

「はいはい、好きにさせてあげるよ。何が花のようだよ」

王勝は彼女に負けた。この蘇以娥は本当に面倒くさい女だ。今の彼女は本性をすっかり隠しているようだが、初めて会った頃とは大きく変わってしまった。

重要な事柄に関しては、蘇以娥はまだ問題なかったが、そういった場面を離れると、途端に別人のように変わってしまう。

抵抗しきれず、王勝は彼女をお姫様抱っこした。幸い王勝は体力に自信があったので、一人分の重さなど気にならなかった。それに蘇以娥は太っているわけでもない。

ただ、こうして抱き上げ...