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121話

「まあ、悪くはないですよ。小さな商売ですから、少しでも稼げるだけありがたいんです。刘経理のような大きな商売とは比べものになりませんよ」

王勝は気にする様子もなく笑いながら、応接間を見回してから言った。「刘経理のこの場所は悪くないですね。ただ、雰囲気がちょっと緊張してる。人が多すぎて、刘経理以外は誰も声を出して笑えないほど静まり返ってますね」

刘芸は軽く笑い、王勝の言葉に同意した。

「あなたの観察眼はなかなかですね。ところで、これについてはご存知ですか?」

刘芸は笑いながら、すでに用意してあった箱から何かを取り出し、王勝に手渡した。

王勝がそれを手に取って見た瞬間、彼は完全に固まってしま...