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990話

「道徳に反するんじゃないかって」

これは早くも趙詩雅の原則に背いてしまったことだ。彼女の本心にも。でも時には、物事を両立させるのは難しい。彼女を責めることはできない。彼女は善意からやったのだ。あの子供たちのため、そして私のためにも。言えるのはただ、目的があっても慈善は善行だということ。実際に行動したのなら、あまり厳しく考える必要はない。結局、双方にとって悪いことではないのだから。あまり気にしないよう彼女を説得した。少し道徳に反していても、それは私が無理を言ったせいだ。

趙詩雅がまだ少し沈んだ様子で、気持ちを切り替えられないのを見て、私は付け加えた。「じゃあこうしよう。毎月このプロジェクトの...