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899話

大学の時、同じ寮の学生が好んでこういう下着を履いていたが、いつも寮全体の笑い者になっていた。しかも反面教師として窓の外に吊るされ、通りかかる人々の見世物にされていたほどだ。

「素敵じゃない、若々しくて元気があって、女性にも好かれるわよ」妻は全く気にしていないようで、小さな口から「メリット」をいくつも並べ立てた。

妻が何を考えているのかは分からないが、私はもちろんそのいわゆるメリットなど信じるはずもなく、「履かない」と断固として言い切った。そう言いながら、その緑色の下着をベッドに投げ返した。

「絶対に履くのよ」妻は譲らなかった。

「家で履くならまだしも、今夜外に履いていくなんて、笑い者に...