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803話

手はとても美しかったが、やはり妻のものではなかった。以前触れた記憶もなく、おそらくあの二人の女性のうちの一人だろう。

心に少し驚きと憂鬱さが湧いた。もうすぐ終わるというのに、まだ妻を見つけられていないなんて。自信はあったものの、やはり前の選択を間違えたのではないかという小さな不安が抑えられなかった。誰かが意地悪をして、妻を最後に配置したのかもしれないと自分を慰めるしかなかった。

最後の一人へと向かう時、正直なところ、少し自信がなくなり、自分を疑い始めていた。しかし、その手に触れた瞬間、すべての疑念は霧散した。

その手に触れると、見えなくても思わず顔を上げて優しく微笑んだ。小さな手の持ち主...