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719話

「ずっと穏やかに話しているのは、あなたがある程度の年齢だから、驚かせたくないからだ。証拠が欲しいなら、こちらにはたくさんある。あなたが処理した帳簿が時間が経てば調べられないとでも思ったのか?我々にはまだ多くの方法がある」

私の言葉を聞き終えると、郭敏の目の色が柔らかくなり、あれほどの抵抗の色が消えた。

「ここであなたと穏便に話しているのは、追及したくないからだ。結局、あなたが会社の財務を担当できたのも、あの施設との関係があってこそだ。あちらの面子を考えれば、あなたをあまり醜い姿にしたくない。あなたが流用した金は追及しない。もしまだ食い下がるつもりなら、私は電話一本で済む話だ」

私は郭敏を...