Read with BonusRead with Bonus

704話

「ふん」と一声鼻を鳴らし、先頭に立って会社の外へと歩き出した。

唐軍について街角の茶楼に着くと、入り口から中を覗くと二つのテーブルに人が溢れているのが見えた。緊張していないと言えば嘘になる。長年外で車を走らせていた連中は皆気の荒い輩ばかりだ。その時、手のひらに汗が滲んでいたが、こういう場面では迷っている余裕などない。冷静を装い、後ろについて大股で中へ入った。

「会社の社長が来たぞ。何か問題があるなら、直接言ってやれ!」人だかりの中心まで来ると、唐軍が私を指さして言った。彼の顔に浮かぶ笑みは、明らかに面白い展開を期待しているものだった。

「こいつが社長か?」一番近くにいた三十代ほどの、坊主...