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667話

「楚、じゃなきゃこの花、全部いらないわ」

若い男性は慌てて「えっ、そんなことできないですよ……」

「どうしてよ、言わなきゃ帰るわよ!」私は遮って言った。

「言ったら買ってくれるんですね!」男性は私を見つめながら言った。

「いいわよ!」私は頷いた。

「これ全部包装済みですから、全部買ってもらわないと」まだ不安なのか、男性は確認してきた。

「くどいわね、知ってること全部教えてくれたら、全部買うわ」仕方なく、私は歯を食いしばって言った。

「問題ありません」男性はあっさり承諾した。

私はほっと息をついた。利益が絡むと、誰も潔白ではいられないものだと溜息をついた。しかし得られた結果には腹が立った。男性は...