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662話

彼は、この手でかなりの女性を手に入れてきた。その中には珍しい逸品も少なくない。仕方ないことだ。顔は悪くないし、ポケットにはそれなりの金もある。こんな男に、誘惑に抗える女性は少ない。何度か食事に誘って、バッグを買ってやり、靴をプレゼントすれば、白馬の王子様に出会ったと思い込む。夜に少し酒を飲めば、相手の素性もろくに確かめないまま、あっさりと体を許してしまうのだ。

これらの戦果こそが、唐軍が帰ってきて自慢する資本だった。彼がいかにして女たちを落とし、どうやってその女を人の形でなくなるほど悦ばせ、大声で喘いで許しを乞うさまを、毎回彼が得意げに語るとき、その春風得意な様子を見ていると、私はただ、そん...