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528話

彼女は確かに美しかった。情熱と自信に溢れ、燃える小さな太陽のように光を放ち、刺激を求める男たちを引き寄せ、周りの星々を霞ませ、輝きを失わせていた。

夫が彼女の前で心を奪われるのも無理はない。女と女は生まれながらの敵だと言う人もいる。私と彼女もそうなのかもしれない。少なくともあの瞬間、彼女こそが私がずっと探していた敵だと確信した。近づくと、何日も私を悩ませていたあの香りがして、私の答えを確かなものにした。

彼女は夫と手を取り合い、優雅な態度で礼儀正しく振る舞っていた。一つ一つの笑顔や仕草が完璧で、羨ましくさえあった。

しかし私はより危機感を覚え、思わず彼女と夫が絡み合う場面を想像してしまっ...