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44話

「昨夜、彼女に触れようとしたのだが、その瞳にまだ恐怖の色が残っているのを見て、結局諦めた。あの状態でも我慢できたなんて、後から考えると自分でも信じられない。正直、すげぇ誇らしい。

だが欲望は完全に掻き立てられてしまった。毎日、灼熱の太陽の下に置かれたように、欲情の炎に容赦なく焼かれている。体の中の火がこれほど激しく燃えたことはない。当たり前だ、毎日美女を目の前に置いて、見ることも触ることも許されるのに、ただそれだけで終わらせるなんて、誰だって耐えられないだろう。

俺はかなり苦しんでいるし、彼女にもそれは分かっているはずだ。それでも彼女は何も言わないし、俺も無闇に行動するわけにはいかない。彼...