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419話

「はっきり言ってくれ」肖阳が言った。

今の私は昇進のことしか頭になく、この太った男と仲良くする気なんてさらさらない。彼の約束を聞き終えると、オフィスを後にした。あの肥えた顔をこれ以上見たくもなかった。

自分のオフィスに戻り、椅子に座ると、全身が震えていた。まるで悪魔に操られているかのように、呪いをかけられたように、自分の意志とは無関係に体が動いていた。肖阳を説得するのは簡単だったが、妻のことを考えると無力感に襲われた。スマホを手に妻の番号を表示させたものの、発信ボタンを押す勇気が出なかった。

妻に何と言えばいいのか、どう向き合えばいいのか見当もつかなかった。時間が過ぎていき、退社時間が迫る...