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363話

頭がちゃんと働いていれば、邪魔が入らなければ、昇進は間違いない。

そう考えると、気持ちがずいぶん楽になった。だが油断はせず、目の前の仕事に励みながら、高玥を食事に誘い、さりげなく情報を探った。彼女に頼み事がある以上、変な考えを巡らせたり、ずる賢いことは考えられなくなった。

得られた情報はかなり励みになるものだった。彼女がこっそり教えてくれたところによると、社長が主要部門の責任者たちと会議を開き、新しいチーム編成の件で私の名前が挙がったとき、誰も反対しなかったという。

これは心躍る知らせで、その場の興奮から、高玥の助けに何度もお礼を言った。嬉しすぎて、その場には他に誰もいなかったから、彼女...